新社会兵庫ナウ

水脈(2025年4月23日号)

2025/04/23
 駅前の再開発が終わると業種に関わらず小さい店は消え、全国チェーン店に変わる。書店などはビルに入り、床面も書籍数も各段増える。物価高騰の中、書籍もご多分にもれず高くなり図書館を利用する人も多いが、本を読むことそのものが減っているとの分析もある▼「なぜ、日本の街の本屋だけが消えていくのか?」のコラムからの紹介だが、注文翌日に届くネットでの購入が増えたこともあり、フランスでは「反アマゾン法」により無料配達の制限で街の書店を保護、ドイツでは書籍の注文が翌日に書店に届く流通体制があるそうだ▼先日、事務所の近くの書店で落語会があった。狭い店内に40席。どうするのか興味深かったが、書棚はキャスター付き。平台を3人掛けの長椅子に。CDラジカセからの出囃子で2時間たっぷり笑わせてもらった。別の書店ではジャズ演奏や絵本の読み聞かせなど街の本屋さんは頑張っている▼今、私が読んでいるのはダニー・ネフセタイさんの「イスラエル軍元兵士が語る非戦論」。埼玉県で家具職人をしながら「非武装中立」を主張し講演活動を続けている。ガザへの攻撃が始まってから1年半。ガザの死者は5万人を超えた。武力で平和は実現しない。