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訪問介護事業所にもっと支援を
安心ネットが神戸市や県に請願・陳情

2025/02/19
介護職や小規模訪問介護事業所への補助を求めて県の担当課と懇談=2月3日、県庁内

 安心と笑顔のネットワーク(通称・安心ネット、菊地真千子代表)は、昨年来、訪問介護の介護報酬切り下げに危機感を強め、手分けして市内の148ヶ所(市内全体の約4分の1)の訪問介護事業所を直接訪ね、アンケートのお願いをするとともに悲痛な人手不足や事業所の危機の声を聞いてきた。
 その声を元に昨年12月16日、神戸市介護保険課に要望書を提出し懇談を行ったが、神戸市からの回答は「支援プロジェクトで介護職のイメージアップを図っている」と危機感がまったく感じられないものだった。
 そのため2月19日、つなぐ議員団のあわはら富夫市議を紹介議員に、神戸市会福祉環境委員会で、「切り下げられた訪問介護の介護報酬を元に戻す意見書を国に上げてほしい」という請願と、「介護職の人手不足に危機感を持って介護職や事業所に補助金を出してほしい」等の項目の陳情を提出、メンバーの2人が陳述を行った。しかし、神戸市当局の回答は、「国の動向に従う」という従来通りのもので、不採択となった。質疑の中では「市は保育士や幼稚園教員に対しては『6つのいいね』として、7年間で160万円の補助や最大10万円の家賃補助等を行っている。介護職に対しても行うべきだ」との拍手したい発言もあった。
 また、安心ネットでは、介護保険者である各自治体への支援を行う義務のある兵庫県にも働きかけ、2月3日には県の介護保険課と懇談を行い、地域で一軒一軒戸別の訪問で高齢者を支えている小規模訪問介護事業所に廃業が出てきている窮状を訴えた。そして、県議会にも同様の請願を提出したが、ここでも不採択となってしまった。
しかし、この取り組みで、同様のアンケートや集まりを企画した西宮のNPO等とのつながりを持て、新たな希望も抱けた。
(菊地真千子)