新社会兵庫ナウ

若者の広場(2025年4月9日号)
最近目にすること

2025/04/09
 今更ですが「おひとりさま」が増えてきました。
 生活支援やゴミ出しサポートの利用者さんはもちろん、リサイクルショップ「ほっと花たば」のお客様やスタッフも一人暮らしの方が増えています。
 住み慣れた地域で暮らしていくといずれ「おひとりさま」になってきます。
 「ほっと花たば」の常連さんは、毎日決まった時間に来られてお茶をしながら知り合った方とお喋りして帰られます。待ち合わせ場所にもなっています。顔が見えなかったら心配し合い、安否確認にもなります。
 常連さんたちの情報網はすごいですよ!「昨日スーパーで見た」とか、「○時に市場にいたよ」、「いつも朝は散歩でみかけるのに、今日は会わなかった」、「診療所で見かけたよ」……。
 プライバシーは?と、若い方には嫌がられるかもしれませんが、一人暮らしの高齢者にとっては心配してくれる人がいることはとっても安心です。
 今、地域の居場所づくりにNPOの中間支援団体も力を入れていて、少しですがいろんな助成金もあります。しかしまだまだ少なく、常設(週3日以上)の居場所は灘区と東灘区で10箇所しかないそうです。「ほっと花たば」は、ほぼ毎日開けています。いつでも行けるところが身近にあるのは安心だと思います。
 最近、それは高齢者だけでなく子どもにも言えることだと実感しています。「ほっと花たば」は、子どもの居場所と子ども食堂を毎週月曜と水曜に開催しています。始めた頃は子どもを5人以上集めるのが大変でしたが、今では30人近く来るようになりました。「ほっと花たば」の部屋だけでは狭くなり、市場の防災空地を借りて遊んでいます。
 子ども達も「ほっと花たば」に「○○ちゃん来てる?」と、学校帰りに少しでも時間ができたら寄って来ます。家の鍵を忘れたからどうしようとか、困った時も相談にきます。子ども達にとっても安心できる居場所になっています。
 花たばは設立当初から、いつでも1人になれる、いつでも誰かに会える、いつでも誰かに任せられる、そんな居場所をつくってきました。
 「おひとりさま」だけでなく、子どもから高齢者まで誰もが住み慣れた地域で安心して楽しく暮らすために、いつでも気軽に行ける居場所は必要不可欠だと思います。
 居場所を担っている人は元気な高齢者が多いです。スタッフの居場所でもあります。
 居場所見学に来られる方は女性が多いですが、先日、退職前の男性が数人来られました。退職後に自分が行ける地域にどんな居場所があるのか調べているそうです。
 近い将来のために元気なうちから自分の居場所を見つけておきましょう!
(須見恭子)