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県政に民主主義と人権の回復を
県民が県政の正常化求めて行動

2025/03/12
約150人が参加して県庁前で人間の鎖でアピール行動=2月18日、県庁前

県庁2号館前で〝人間の鎖〞

 兵庫県知事選挙から3カ月が過ぎたが、今なお様々な波乱が起き、県政の混乱は収まらず、今回の知事選の異常さを改めて浮かび上がらせている。酷いデマによる誹謗中傷、脅迫の攻撃から家族を守るためにと知事選後に百条委員会委員だったT氏が県議を辞職し、その後の今年1月、自死にまで追いつめられて3人目の犠牲者となってしまった。そして、選挙戦のさ中、故人の人格や尊厳を踏みにじるデマを流しまくって斎藤知事を応援したN党の立花党首に、そのきっかけとなる非公開の百条委員会の音声データやウソ情報を書いた文書を維新の2人の百条委員会委員である県議がそれぞれ提供した事実も自らの告白で2月中旬に明らかになった(その後、2人は維新から除名と離党勧告の処分)。また、斎藤知事とともに公職選挙法違反で刑事告発されていたPR会社社長の関係先に兵庫県警と神戸地検が家宅捜索に入るということも2月上旬に起きている。
 これらの異常なことが次々と明らかになっても、当の斎藤知事は「公選法に違反した事実はない」「(パワハラ疑惑は)司法が判断すること」「しっかり県政に取り組む」と同じことを繰り返すだけの鉄面皮のような対応に終始している。
 こうしたなか、一方では県政を正常化させ、県政に民主主義と人権を取り戻そうと、斎藤知事のまったく反省がない姿勢を糾弾し、その責任を問う市民の動きも活発化している。
 定例議会の開会日である2月18日、「県民のための県政を取り戻そう」と、市民デモHYOGOが中心になって呼びかけた県庁2号館前でのヒューマンチェーンが取り組まれた。3月上旬には百条委員会の最終報告が発表されるのを前にして、約150人の市民が昼休みの時間帯に県庁前に集まった。参加者は「市民が声をあげ県政を変えよう」「がんばれ!百条委員会」「斎藤知事は辞職を」などのメッセージボードを掲げて〝人間の輪.をつくりながら、リレースピーチで県庁に働く職員に声援を送るとともに、県議らを激励した。
 こうした市民の動きは県内各地にも広がっており、2月13日の尼崎で220人が集まった「デマと脅迫から民主主義を守る集い」に続き、2月23日にはユーチューバーらが呼びかけた神戸での「兵庫県政の正常化を求める県民集会」にオンラインでつないだ補助会場を合わせて約1500人が参加した。また、3月1日には西宮市で120の辞職を求める集会」も開かれた。
 さらに今後、3月22日には市民デモHYOGOが中心になった実行委員会が呼びかける屋外での「民主主義と人権を取り戻す3・22兵庫県民大会」が予定されている。
(3月1日記)
(中村、上野)