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関生京都事件に無罪判決
京都地裁、公訴事実4件すべてに あたり前の労働運動と裁定

2025/02/26
判決公判後の報告集会で無罪判決の喜びを語る湯川祐司関生支部委員長=2月26日、京都市

 全日建連帯労組関西地区生コン支部(関生支部)の組合員が在籍していた会社の解散に際し、2013年.14年、生コン事業者の協同組合にストライキを配置して解決金を要求し1億5千万円の解決金を勝ち取ったことなどをめぐり、京都地検は同労組の湯川裕司委員長と武建一前委員長の2人を4事案で恐喝、恐喝未遂、強要未遂罪などで起訴し、懲役10年を求刑していた事件で、京都地裁は2月26日、無罪判決を言い渡した。
 2月26日、京都地裁前は朝から関生支部を支援する約250人の労働者であふれかえっていた。「労働組合つぶしを許さない兵庫の会」のメンバーも事前集会から参加。
 午前10時の公判開始からほどなく、支援者の前に「無罪」と書かれた紙幕が飛び込んできた。結果を待っていた仲間からは「やったー」などの歓声と大きな拍手が湧き起こった。
 公判後の報告集会で、湯川委員長は「今は素直にうれしい」と述べたうえで「ようやくスタート台に立った。関生支部に対する反社会的勢力というレッテルを払拭し、産別労組の運動を根付かせていく」と今後の決意を語った。
 つづいて5人の弁護団から、無罪判決となった京都3事件についての解説が行われた。共通して言われたのは、京都3事件は刑事事件の構成要件に該当せず、そもそも起訴されるような事件ではないということだ。だから川上宏裁判長は、「ストライキで畏怖させ解決金を脅し取った」とする検察側の主張を全面的に退け、「ストライキは協定内容を履行しなかったことに応じてされたもの」としてその正当性を認めたことなどを評価した。
 これにより法廷で争う延べ39人のうち19人が無罪となった。
 これらを受けて全国の支援する会や、日東電工(大阪市)の大量解雇で訪日中の韓国建設労組からも熱い連帯のあいさつなど続いた。
(岡崎進)