新社会兵庫ナウ
水脈(2025年2月26日号)
2025/02/26
妄言じみた発言にはすっかり馴らされたとはいえ、「さすが、それはないでしょ!」というような言辞がまたまたトランプの口から飛びだした。ガザをアメリカが「引き取る」と言うのだ。アメリカがガザを引き取り、復興を図る.▼だが、その前にガザの住人、パレスチナの人々はエジプトやヨルダンに移住しなければならない。要するにガザの人々は自分たちの土地を離れなければならない。そんなことを人々が納得するのなら、1947年の国連分割決議以降ずっと続いてきた「帰還」を求めるパレスチナでの人々の闘いはいったい何だったのか?▼トランプが「ガザ所有」を言い出したのは、訪米したイスラエルのネタニヤフとの会談(2月4日)の後だった。トランプとネタニヤフがどこまで気脈を通じていたのかは定かではない。だが、パレスチナの地からパレスチナ人を追い出した後にそこに入ってくるのはイスラエル人に決まっている。パレスチナは100%イスラエルになる。シオニストは大歓迎だ。でも、これは民族浄化に他ならない▼アラブ諸国はもちろん、さすがドイツ、フランス、イギリスや国連グテーレス事務総長の批判も当然だろう。さて日本政府、わが石破政権の対応は?