ひょうごミュージアム

ひょうご描き歩き158
亀山本徳寺(姫路市亀山)

2025/02/12
 山陽電鉄亀山駅の東側の線路沿いにおよそ150m四方の広い敷地を持つ蓮如上人を開基とする浄土真宗の別格寺院「亀山本徳寺」がある。
 戦時中まで現「亀山駅」は「亀山御坊駅」であり、周囲にも10ほどの寺が集まり、すぐ東を飾磨街道が南北に通り、飾磨津から姫路城飾磨門まで約4㌔の計画道路が通る。
 ここより少し西、英賀に英賀本徳寺があったが、信長・秀吉に破壊され、この亀山に移築された。スケッチの大門から入ると正面に着物の裾を広げたような緩やかな曲線の大屋根の本堂があり、渡り廊下で表書院に繋がる。この本堂は、火災で焼失した後、京都西本願寺の北集会所の建物を移築したもので、そのためにこの本堂の柱には、新撰組が壬生から移って屯所として一時使用していた当時の刀傷が残っている。そんなこともあってかNHKの大河ドラマ「新撰組!」のロケにも使用された。姫路は国内有数のロケ地で、「乱」「影武者」「大奥」で姫路城、「ラストサムライ」「武蔵」で書写山円教寺など、時代劇でよく使われる。姫路と鳥取を結ぶ国道29号を辿る最近作「ルート29」では今の姫路の街も。
 境内には大玄関や太鼓楼等、文化財も多い。毎月第4日曜日には楽市楽座が開かれ、フリーマーケットや骨董市などで賑わう。
(嶋谷)