新社会兵庫ナウ

水脈(2020年7月14日号)

2020/07/21
 強制労働をめぐる一昨年の韓国大法院の判決以降、日韓の政府間対立が一向に緩和されない。日本が対抗措置(日本政府は否定するが、だが事実は否定しようがない!)として実施した輸出規制も、最近の韓国政府のWTO提訴をめぐって両政府が火花を散らしている▼そして、ユネスコ世界遺産に登録されている「明治日本の産業革命遺産」をめぐっても、韓国政府は6月、登録取り消しの可否を検討するようユネスコに書簡を送った。今年3月に開所した「産業遺産情報センター」の展示内容に、登録時に日本政府が約束した朝鮮半島出身の「犠牲者を記憶にとどめる措置」がとられていないことをただし、日本政府の歴史認識を問うた行動だ。この間、日本では「無理筋を声高に叫ぶ韓国」みたいな排外主義が煽られているのだが、やはりというか、もう、これらの背景にあった「植民地支配」について冷静に、自省的に振り返ってみるときなのではないだろうか?▼いま香港が「国家安全維持法」に大揺れだ。自由を求める若者の運動にはいろんな見方があるがそれは措くとして、アメリカや香港を植民地として支配してきた、特にイギリスが、「香港」に口出しするのには非常な違和感がある。