新社会兵庫ナウ

おんなの目(2024年12月11日号)
『スーパーぽんこつアホ母ちゃん参上』

2024/12/11
 淡路島に住む知り合いがいます。40代のお父さんとお母さん、7歳から15歳の4人のお子さん。一家6人の仲良し家族です。
 このご家族の特徴的な点と言えば、聞きなれない「ホームスクーリング」。ホーム(おうち)をスクール(学校)にしてるってことで、4人のお子さんは幼稚園、保育園に行かず、もちろん小学校、中学校にも基本的に行っていません。でも、別に公教育を否定している訳ではなく、3番目のお嬢さんはご本人が望んだ段階で地元の小学校に通われています。
 お父さんにあたる「とっくん」こと徳田水際(とくだみぎわ)さんが若い頃、アメリカでホームスクーリングの実践を見てきて、まだ子どももいないうちから「うちはホームスクーリングで育てよう」って決めてたそうです。
 決めたのはお父さんなのに、いざ子どもができた頃は「仕事、仕事……」でほとんど家に居ない! とばっちりは全てお母さんに. 初めての子育てで、何の知識も経験もマニュアルもなく、4人の子どもをワンオペでホームスクーリング。
 こう聞いただけで私ならギブアップです。奥さまの梨花さんも、「最初は本当にきつかった。死にたくなるくらい自分を追い詰めていたこともあった」と、この度出版された人生初のフォトブックに書かれています。
 そうです!今回のタイトル『スーパーぽんこつアホ母ちゃん参上』はとっくんのお連れ合いの徳田梨花さんが出された本のタイトルなんです。
 知らない人が読むと「えっ?!どんなお母ちゃん?」 知ってる私が読んでも、そこまで言う?って笑っちゃうタイトルです。でも、中を読むと本当に素敵で……。
 当たり前のこととして、99%以上の親御さんが多分、子どもさんを義務教育、集団生活に送り込んでいると思います。他に選択肢が有ることを知らない、もしくはうっすら知っていても、人と違った道を進むことは不安の方が大きくて……。
 でも、この本の中で梨花さんは、こう書かれています。
 「私は、(公教育で)教育されていない子どもたちの、もともとまっさらな状態を身近で感じ、見てきました。
 教育が悪いものだとは決して思わないけれど、教育によって上塗りされていない、子どもたちの命の源泉から湧き出してくるそれは、私の想像をはるかに超えた素晴らしいものでした」。
 今までの悩み、苦しみ、不安も正直に、そしてトライ&エラーを繰り返しながら、子どもに育てられ、乗り越えて来て、今、生きていて良かった、心から幸せ、子どもが好きでたまらない、毎日が楽しくて仕方がないという、笑顔溢れる徳田ファミリーです。
 楽しい写真がいっぱいで、胸を打つ言葉が散りばめられています。キンドルで777円で買うとスマホで繰り返し気軽に見れますし、出版社の社長、すみちゃんの後書きもとっても素敵です。
 友人への応援という以上に、皆様にお勧めしたくてペンを取りました。どうぞ、よろしくお願いします。
(アケビの会 Y.T)