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福島からの報告に学び考える 
「相双の会」代表・國分富夫さんの報告集会 新社会党兵庫県本部が開催

2024/10/30
國分富夫さんと共に福島からの避難者の菅野みずえさんからも報告を受けた=10月30日、神戸市

 新社会党兵庫県本部は10月30日、原発事故被害者「相双の会」代表で賠償請求訴訟の副団長も務める國分富夫さんを福島から招き、「福島は、今・・・」と題する報告集会を開いた。
 以下は、國分さんの報告。「半減期30年のセシウム137がなくなるまで300年。放射性物質との闘いは続いている。生活圏の除染はしても、山林は対象外。立入禁止区域に相当する汚染の25.50倍が避難指示解除区域内の山林にある。雨が降れば放射能は生活圏に流れ出ている。政府は、公衆被ばく限度を国際基準の20倍に引き上げ、帰還・移住者呼び込みに積極的だ。1世帯当たり最高200万円などを支給するというが、人間扱いしているのか。福島原発事故による避難者数は現在も10万人以上いると推定される」。
 そして、こうも訴えた。「元旦の能登半島地震で、地域住民の反対運動で計画が凍結した『珠洲原発』のことを思った。もし稼働していたら、福島原発事故どころではない。原発事故はすべての人の問題だ。原発反対は、ふる里、生業、命と健康を守るたたかいであり、資本の儲け主義や軍拡反対と同じ問題であることを訴えよう」
 集会では、福島からの避難者で原発賠償関西訴訟原告の菅野みずえさんからも報告を受けた。
 菅野さんは、自身の避難経験から「福島では国民年金だけでも、低い物価、大自然、助け合いで生きていけたが、今は2万円台の家賃や水光熱費、孫と会えない生活が辛い。浪江では時間以外はすべて失った。この地震大国では誰にも起こりうる問題だ。原発いらないと言い続けよう」と訴えた。(彩)