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訪問介護の危機を再確認
安心と笑顔の社会保障ネットワーク 第9回総会と講演会

2024/10/29
「訪問介護が危機!介護の要を守ろう!」をテーマにした講演に学んだ=10月29日、神戸市兵庫区

 安心と笑顔の社会保障ネットワークは10月29日、神戸市内で第9回総会と「訪問介護が危機!介護の要を守ろう!」をテーマにした講演会を開き、約40人が参加した。
 第1部の総会では、菊地憲之代表があいさつで訪問介護の報酬切り下げでさらに厳しい状況に追い込まれている事業所や介護労働者の実態を報告。「再家族化」と「市場化」に抗し、学習・交流を通じて〝元気な.介護保険制度にしていこうと訴えた。
 経過報告では、「介護保険改悪に反対する兵庫の会」の構成団体として署名行動に取り組み、厚労省に提出して訴え、神戸市会でも陳情を行ったり、訪問介護事業所のアンケートに取り組んだことなどが報告された。方針や役員体制などの議案は全て承認され、新代表に菊地真千子さんが就任した。
 第2部では、日下部雅喜さん(大阪社会保障推進協議会)から詳しい資料に基づく講演があった。「介護崩壊」の原因は低報酬政策であり、大阪や長野等の市町村からは訪問介護報酬の引き下げ撤回、介護職員の処遇改善、利用者2割負担拡大反対等の意見書を可決する動きが増えていることや、全国には事業所がゼロの町村が97、1つの市町村が277もあることが紹介された。そして、今以上の壊滅的な状況になる前に、私たちのやるべきこととして、繋がること、国に向けて発信すること、自治体に向けて介護現場と高齢者の状況を理解させ自治体の責任と役割を果たさせることなどの必要性を提言した。
(大倉)