新社会兵庫ナウ

おんなの目(2024年11月27日号)
パートへの敬意・感謝ない会社

2024/11/27
 私は、コンビニにおろす弁当を作る工場でパート職員として夜間働いておりました。この会社は、パート職員がいなければ成り立ちません!しかし、正規職員との賃金・労働条件の格差は大きく、格差を縮めるために団体交渉で少しずつではありますが、改善をしてきました。
 そして今年1月、27年余り勤めました会社をパートではありますが、定年退職いたしました。いえ、正確にはそのはずでした!、と申しますのも、後日郵送されてきた離職票には「定年」ではなく「自己都合」にチェックが入れられていたのです。パートといえども「定年退職した」という誇りと達成感に浸っていた私としましては納得がいかず、ハローワークの担当者に「実は定年退職です」と告げました。担当者は怪訝な様子でしたが、退職までの経緯を尋ね、結果、「申立書」を書くよう進言してくださり、それを書いて帰宅しました。本来なら、この1回で済んでいたものをその後2回も足を運ばなければなりませんでした。
  団体交渉で、会社になぜ「定年」ではない離職票だったのかを追及すると、最初の回答は「ハローワークがチェックした」などと驚愕の答えが返ってきたり、社労士のミスとか言い訳ばかりで、会社の非を認めようとしませんでした。
 よく調べると就業規則に再雇用年限は68歳と記され、実際の70歳定年とは齟齬が生じており、長年改訂されずに放置されていたのです。その怠慢を追及しても、会社管轄のハローワークでは認められていたと苦しい言い訳に徹しておりましたが、ユニオンの委員長、書記長はじめ皆様方の鋭い追及によって、この度ようやく社長名での謝罪文をもらうことになりました。その謝罪文も1回目は木で鼻をくくったような心のこもっていない文章で書き直しとなったのですが……。
 今回の問題は、会社が就業規則をもっと早く70歳に改訂していれば何の支障もなかったのです。在職時から「この会社はパート従業員に敬意、感謝の気持ちがない」とは感じていましたが、退職によって痛感させられることになるとは……!
 このようなブラック企業に27年も籍を置いていたことが虚しくもありますが、後に続く人々のために就業規則の改訂は、皆さまの応援を得て実現したいと存じます。 また、新組合員の闘いが続いていますので、分会長として「ユニオンあしや」に残り、一緒に頑張っていきたいと思っています。
(芦屋市 M・S)