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ひょうご描き歩き154
梅ケ枝湯(高砂市高砂町)
2024/09/25
山陽電車高砂駅から南へ徒歩5分に赤いレンガの煙突とまだらに剥げ落ちた黒板塀の屋上屋を重ねたような外観の銭湯が今も残って営業が続けられている。戦時中の1943年創業の「梅ケ枝湯」で、入り口のある道路側はモルタル造りでその佇まいも昭和のレトロだが、画にした裏側がよりレトロ。アニメ「千と千尋の神隠し」の湯屋が連想されて人気とか。何回となく継ぎ足されたと思しき雑然さが何ともレトロ。この裏手の窯焚き口の傍には燃料の薪となる材木片が積み蓄えられている。
かつてこの風呂屋の裏側をSLが通り、すぐ近くに国鉄高砂駅があった。SLの吐き出す煙で洗濯物が汚れてしまうからと3階部分を建て増したことでこの雑然とした外観となったらしい。
この国鉄高砂線は三菱製紙、鐘淵紡績の貨物や旅客輸送の目的で高砂と加古川を結ぶ播州鉄道として1914年に開設されたものが、陸軍造営廠播磨製造所設置等に伴って43年に国鉄高砂線となり、町の発展に貢献したが、40年前に廃線となって線路跡は今、遊歩道となっている。
銭湯の内側に入ると番台があり、下足入れ、脱衣箱も木製で、使えなくなったものも使えないままそこにあり、昭和がそこには残っていた。
(嶋谷)
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かつてこの風呂屋の裏側をSLが通り、すぐ近くに国鉄高砂駅があった。SLの吐き出す煙で洗濯物が汚れてしまうからと3階部分を建て増したことでこの雑然とした外観となったらしい。
この国鉄高砂線は三菱製紙、鐘淵紡績の貨物や旅客輸送の目的で高砂と加古川を結ぶ播州鉄道として1914年に開設されたものが、陸軍造営廠播磨製造所設置等に伴って43年に国鉄高砂線となり、町の発展に貢献したが、40年前に廃線となって線路跡は今、遊歩道となっている。
銭湯の内側に入ると番台があり、下足入れ、脱衣箱も木製で、使えなくなったものも使えないままそこにあり、昭和がそこには残っていた。