新社会兵庫ナウ

地域ユニオンあちこちあれこれ438
統一した反撃に向け交流強化を

2024/09/11
 何年も続く労働運動の後退は、労働組合のない職場で働く人々を真っ先に襲っている。
 この間の、ユニオンに駆け込んでくる相談者に対応して、つくづく痛感している。
 また、労働組合に対する経営者側の姿勢も人権無視でより強圧的になってきている。
 ①パワハラ問題で、これまで10回の団体交渉を重ねてきても、第1回の回答の域を超えない現状(この案件は、本人が裁判を起こしていることも反映しているという事情もある)。
 ②正当な要求をしても、「ゆすり・たかり」扱いをする若手経営者。さらには、団交を拒否する会社を訪問すると、「従業員が恐怖に怯えて仕事ができない!」「通所する子どもたちに(ユニオンが)危害を与える恐れがある!」と、3度にわたり団交を拒否(現在、県労働委員会に救済申立中)。
 ③初めての団交で、当該者に対してヒアリングと言いながら、高圧的な尋問形式で臨む会社側弁護士と、張本人を出席させず、その弁護士に丸投げする会社。
 最近の事例の一端を紹介したが、どこのユニオンでも事情は同じだと思う。裁判などを起こすとその資金づくりに苦労する。
 運動、組織、財政(物販)、若手活動家づくり、共闘課題などについて、中長期的な展望を持つことが今、喫緊の課題だと言える。
 今年1月に開催されたひょうごユニオンの拡大運営委員会はそうした課題への取り組みの第一歩だったが、継続した議論と取り組みが必要だと思う。
 個別バラバラな対応で資本に立ち向かっていっても、結果は分かっている。県内の地域ユニオンが一致した諸行動を展開することこそ現状打開の第一歩ではないか。
 そう遠くない時期に、①のパワハラ裁判の証人尋問が行われるが、提訴している仲間のために会社の圧力を跳ね除けて証言台に立つ人々がいる。われわれは全力で傍聴支援を行っていくが、その際の協力を強くお願いしたい。
大野克美(ユニオンあしや副委員長)