トピックス

許すな!祝園弾薬庫増設
長距離ミサイルの保管を予定
京都府精華町の陸上自衛隊祝園分屯地

2024/07/03
陸上自衛隊祝園分屯地の入り口への道。ここから先へは部外者は進めない=京都府精華町

 今年7月3日、新社会党大阪府本部、京都府本部、兵庫県本部(4人が参加)のメンバーら10数人が、弾薬庫の増設計画が持ち上がった陸上自衛隊祝園(ほうその)分屯地(京都府精華町、京田辺市)周辺でフィールドワークを行った。基地の周囲の道を1周して基地の外部を見たのち、「京都・祝園ミサイル弾薬庫を考える住民ネットワーク」の方からレクチャーも受けた。
(上野)
◇ ◇
 奈良県に近い京都府精華町に住宅地や役所と隣接して陸上自衛隊・祝園分屯地がある。ここに国内最大級の規模の弾薬庫がある(現在は11棟)。面積470㌶で同町の約6分の1を占める。広がる小高い、こんもりした森そのものが自衛隊基地だ。外部のどこからも基地内部の様子は全く見えないし、地元の人でも弾薬庫があることを知らない人も少なくない。
 この祝園弾薬庫を拡張・増強する計画が、いま差し迫った問題となっている。防衛省は2024年度予算案に、祝園分屯地(弾薬庫)内に大型弾薬庫8棟の新設、弾薬庫の整備、隊庁舎の建て替えの設計・工事費などに102億円を計上した。
 計画では、陸上自衛隊と海上自衛隊が共同使用し、トマホークと長距離ミサイル「12式長距離誘導弾能力向上型」の保管が予定されている。
 こうした計画は、「安保3文書」にもとづくミサイル基地の強靭化の一環であることは明白だが、弾薬庫の新設は祝園だけでなく、全国14か所の基地で予定されており、24年度予算案では222億円にのぼる。
 長距離ミサイルの貯蔵庫は、日本の敵基地攻撃能力の行使があれば相手国から真っ先に攻撃を受ける目標の一つとなる。有事でなくても災害などでの爆発事故のリスクも抱える。
 地元では住民説明会の開催を求めるアクションなどをおこしている。8月25日には精華町で「夏の大学習会」が、「住民ネットワーク」の主催で開かれた。