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苦境に立つドイツ左翼党の今を考える
木戸衛一さん(大阪大学招へい教授)が講演
2024社会主義ゼミナールin近畿

2024/07/20
(上)イツ左翼党に焦点をあてながら極右勢力が伸張するヨーロッパの政治情勢も考えた=7月20日、大阪市、(下)木戸衛一さん

  これまでに伊藤誠さんや斎藤幸平さんなどを講師に開催されてきた「社会主義ゼミナールin近畿」の今年のゼミナールが7月20日、大阪・PLP会館で開かれた。今回は、「苦境に立つドイツ左翼党のいま」をテーマに木戸衛一さん(大阪大学招へい教授)が講演した。
 今年6月に行われた欧州議会選挙は、とくにフランス、ドイツ、オーストリアなどでいわゆる極右勢力の議席伸張が目立った。フランスでは欧州議会選挙の結果を受けたマクロン大統領が国民議会(下院)を解散し総選挙に打って出たものの、第1回投票では極右・国民連合RNが第1党。第2 回投票での左派連合「新人民戦線」と与党連合との選挙協力で辛うじてRNの第1党を阻むことができた。
 同様に、ドイツでも極右ドイツの選択肢AfDが議席を伸ばす一方で、新自由主義との対決を鮮明にして2007年の結党以来一定の期待を集めてきたドイツ左翼党が、この間の連邦議会選挙や各州議会選挙などで「5%条項」をクリアできずに議席を大きく後退させたり、左翼党を代表してきた有力議員が離党し左翼党に対立するなどして支持者からの批判を招いている。
 今回のゼミナールは、木戸さんからドイツ左翼党をめぐる状況についてあらためて学ぶ機会となった。
(門永)