新社会兵庫ナウ

おんなの目(2024年8月14日号)
NPO「花たば」設立から20年

2024/08/14
 今年は、NPO法人「花たば」設立20年、そして私自身も古希を迎えました。 振り返ると、「夢」を追いかけ突っ走ってきた20年でした。その「夢」を実現するために活動がどんどん広がり、「花たば」の輪は大きくなりました。
 私の「夢」とは何か。だれもが人間らしく心豊かに、安心して笑顔で暮らせる居場所(街)を作ることです。
 私はデンマークで実際に見てきた「人間らしく心豊かな暮らし」が頭から離れません。少しでも近づけたらとの思いを持ち続けています。
 その居場所が、最初は住宅である「コミュニティハウス花たば」でした。入居者、管理員、サポートするボランティアスタッフの居場所となりました。
 「お茶処花たば」は、入居者と地域の方との交流が出来る楽しい居場所になりました。
 コミュニティハウスを拠点に、リサイクルショップ「ほっと花たば」、なんでも相談と古本の販売「ネット事務所」を入居者の方の寄付で開設し、地域の方たちの居場所となりました。その居場所を維持・継続するために一つにし、灘中央市場に移転しました。現在の「ほっと花たば」です。「ほっと花たば」は子どもの居場所としても活動を開始し、子どもから高齢者まで文字通り地域のステーションとなり、居場所となっています。
 また、コミュニティハウスを運営する中で、介護保険だけでは賄えない現実に直面し、制度外の生活支援有償ボランティアの「花たばネット」を作ってきました。そして、誰もが思う「住み慣れた自宅で暮らしたい」という願いを叶えるため、最初にぶつかる「ゴミ出し」をサポートするシステムを作ってきました。元気な高齢者が支える「お互いさま」から、今は子どもたちや学生もサポートしてくれる地域の支え合いになってきています。
 現実にぶつかった事を一つずつ解決するために形にしてきた結果、どんどんいろんな人を巻き込んできて、活動は広がってきました。
 20年経った今、活動スタッフ、利用者、応援部隊も変わってきました。コロナをはじめ、社会情勢も変わってきました。これからの「花たば」の活動をどうしていくか、事業を継続していくために何をしていくか、とにかく人材と資金の確保が喫緊の課題です。
 そのためにも事業の見直しや活動のあり方をみんなで考えていかなければなりません。自分の年齢や、元気でも突然亡くなった仲間のことを考えると焦ってしまいます。「ここが私の居場所です」と楽しく活動している仲間たちに元気をもらって「もうひとがんばり」です。
 子ども食堂のお米のご寄付もどうぞよろしくお願いします。
 『仲間との夢実らせた「花たば」が二十歳となりて未来へ繋ぐ』
 『「花たば」にこの指止まれと集いくる 笑顔絶えないみんなの居場所』
(須見恭子)