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改めて職場・地域から連帯強化を
ひょうごユニオンが定期総会

2024/06/29
記念講演を含めてユニオン運動の原点を再確認したひょうごユニオンの第27回定期総会=6月29日、神戸市・中央区文化センター

 ひょうごユニオン(岡崎進委員長)は6月29日、神戸市内で第27回定期総会を開いた。県内の7つの地域ユニオンから約50人が参加し、ユニオンの組織強化と労働運動の再生をめざす今後1年間の活動方針を確認した。
 総会の冒頭のあいさつで、岡崎委員長は連合の運動のあり方を批判した後、「改めて労働者の連帯とたたかいの原点に立ち返り、アメリカの自動車産業の賃上げストなどに学び、職場・地域から運動を強めよう」と訴えた。
 その後、細川雅弘事務局長らが5つの議案を提案。活動方針案では、「最賃全国一律1500円以上、8時間働けば暮らせる社会を」など6つのスローガンのもと、「集団的労使関係づくり、産別組織づくりを目的意識的に取り組む」ことが強調された。
 討論では、「5件の労働相談から組合員の組織化につながる交渉に取り組んでいる」と労働相談・交渉スタッフの拡大が課題だとしたユニオンあしやの発言をはじめ、すべての地域ユニオンからそれぞれのたたかいや取り組みが報告された。
 総会議事後の記念講演では元神戸新聞論説委員の中部剛さんが「働く者をめぐる情況とユニオンへの期待」と題して講演。フリーランスの働き方と法整備の現状に触れ、「ウーバーイーツ配達員が労組法上の労働者かどうか中労委で審議中」と紹介し、労働者の保護が大きな転換期を迎えるなかで、「ユニオンには組織維持の困難さはあるが、組織の柔軟さを生かした弱者の支援が求められる」と締めくくった。
(菊地)