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災害とアスベストの調査・研究を促進
ひょうご労働安全衛生センターが総会

2024/06/15
総会の冒頭にあいさつする小西達也理事長=6月15日、神戸市中央区

 NPO法人ひょうご労働安全衛生センターは6月15日、神戸市内で第19回通常総会を開催した。総会は、第1部総会行事と第2部記念講演の2部構成で行われた。
 第1部では主催者を代表して小西達也理事長が「私たちは小さな団体だが、これからもみんなで支え合い、働く者の命と健康を守る活動を頑張っていこう」とあいさつ。第1号から6号まで議案が提案され、2024年度は、災害とアスベストに関する調査・研究をさらに進め、記録に残す活動「災害とアスベスト 阪神・淡路30年プロジェクト」に取り組み、2025年1月のシンポジウムへ向けて準備を進めることが確認された。
 その後、参加者の4人からこの1年間の取り組みが報告された。能登半島の被災地へ防じんマスクを届ける活動の報告では、被災地ボランティアの人々に向けた防じんマスクの支援や、アスベストに対する正しい知識の啓発活動を継続する必要性を学んだ。
 第2部では、「阪神・淡路大震災とアスベスト」をテーマに、熊本学園大学の中地重晴教授が記念講演を行った。中地教授は、「阪神・淡路大震災でのアスベスト飛散によって、労働者や住民に健康被害が発生しており、今後も発症者が出る可能性が高い」と警鐘を鳴らし、「被災した建物は、解体時のアスベスト飛散防止対策と分別処理の徹底が必要だ」と、災害時のアスベスト対策の取り組みを強調した。
(菊地元樹)