新社会兵庫ナウ

若者の広場(2024年6月26日号)
良い職場を目指して

2024/06/26
 働くことは、収入を得て生活を維持するための基本的な手段です。しかし、それだけではなく、自己実現や社会貢献の重要な手段でもあります。仕事を通じてスキルを磨き、自己の能力を発揮することで、達成感や自己肯定感を得ることができます。
 また、働くことは社会とのつながりを持つ手段でもあります。職場での同僚や顧客との関係を通じて、個人は社会の一員としての役割を認識し、社会的なネットワークを構築することができます。これにより、精神的な充実感や安心感を得ることができます。
 しかし、この国で長時間労働や過労が問題となっており、従業員の健康や生活の質に悪影響を及ぼしています。企業はワークライフバランスを重視し、適切な労働時間や休暇の取得を促進する必要がありますが、人員不足でできている企業は一部だったり、同じ会社なのに勤務地によっての差があったりします。
 また、近年ではジェンダー平等の推進が求められています。女性の社会進出は進んでいるものの、依然として賃金格差や昇進の機会の不均衡が存在します。企業や社会全体でジェンダー平等を実現するための取り組みが必要です。例えば、育児休暇の取得促進や職場でのハラスメント対策の強化が挙げられます。
 技術の進化による雇用の不安が挙げられます。AIやロボットの導入により、一部の職業が自動化される一方で、新たな職業や役割も生まれています。これに対応するためには個々人が新しいスキルを習得し続けることが求められます。
 これは人員不足の今の時代には必要な事なのかもしれませんが、企業はフロントラインの事までを考えて効率化することが一番大事なことだと思います。現場で働くのは「人間」であって、すぐに順応できるとは限りません。そして、高効率化したので人を減らすようなことをすれば現場は混乱します。最近はどんな業種の企業でも「新システムの不具合」などで混乱とかのニュースをよくみます。
 労働の形態は、歴史を通じて大きく変化してきました。産業革命以前、人々の主な労働は農業でしたが18世紀後半から19世紀にかけての産業革命により、工業労働が急増しました。工場で働くようになり、20世紀後半には、サービス業や情報産業が発展し、労働の多様化が進みました。特にIT革命により、デジタル技術を活用した新しい労働形態が出現しました。
 私たちは今、「働き方」の大変革に突入していると思います。この新しい波を乗り越えなければ、不便で働きにくい社会になってしまうのではないかと思います。
 これから先の予想は誰もできませんが、ニュースでは暗い話ばかりです。私は平成7年に生まれ、気がつけば「失われた30年」とよく耳にします。私たちの同年代は「不景気の日本」しか経験していません。
 ひとりひとりが良い働き方を追求し、間違っている事には「違う」と言い、より良い職場環境を作り上げてもう一度、Japan as number oneと言われるような国になれるよう皆さんと一緒に良い職場の構築に頑張っていきたいです。
(MR)