トピックス

イスラエルの大量殺戮を許すな
岡真理さん講演会に150人
市民と野党の長田共同アクション

2024/04/21
【写真説明】(上)ガザとは何か」と題してガザをめぐる歴史的経過やガザの現実を熱く訴えた岡真理さん講演会、(下)岡真理さん=4月21日、長田区文化センター

 市民と野党の長田共同アクションは4月21日、岡真理さん(早稲田大学大学院教授、京都大学名誉教授)の講演会を長田区文化センターで開いた。講演会には150人を超える参加があり、会場は熱気に包まれた。
 長年中東やガザの問題に関わってきた岡真理さんは、日本では報道されていないことも90分にわたり熱く語った。
 日本だけでなく欧米でも「反ユダヤ主義」と批判されないように、また、植民地主義からイスラエルを擁護してきた経緯もあり、肝心な歴史的経過やガザで起こっていることがほとんど報道されていないと強調。1948年にイスラエルの建国が強行され、世界人権宣言に基づく国連によるパレスチナ難民帰国の権利確認は実行されない。パレスチナの国連参加もアメリカ等の反対で承認されていない。イスラエルの植民地主義を許し、ガザの野外監獄を黙認している日本も含めた二重規範の国際社会への厳しい批判が語られた。イスラエルの攻撃を「自衛権」だと容認する欧米と日本に対し、植民地国家に「自衛権」は認められないと批判し、帝国主義支配に対して抵抗は認められると強く語った。戦前の日本の朝鮮や中国「満州」、「台湾」への支配とそこで起きた人々の抵抗の闘いも例にあげ、日本軍がいまのイスラエルと同様に殲滅と抑圧をしてきたとも述べた。
 また、南アフリカがグローバルサウスの中心となって、イスラエルのジェノサイドを国際法違反、戦争犯罪として告発しているのは、アパルトヘイトに苦しみそれと闘ってきたからであり、パレスチナ人の苦しみや人間らしく生きることへの希求が共有できるからだと述べた。
 岡さんは質問に答えて、日本政府の姿勢への抗議活動など私たちにもできることがあるとして、日本政府への「イスラエルに対するガザ攻撃の停止要求」やそれを周りの人々に知らせていくこと、イスラエル国への抗議行動としてボイコット運動も必要だと提起した。
(小城)