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緊急事態改憲のねらいを考える
長岡徹・関西学院大学名誉教授が講演
5・3兵庫憲法集会プレ集会

2024/04/12
【写真説明】あらためて「岸田大軍拡」の背景と問題点とともに岸田改憲とのたたかいを考えた=4月12日、長田区文化センター

 総がかり行動兵庫県実行委員会は「5・3兵庫憲法集会」の成功に向けたプレ集会を4月12日、長田区内で開き、約100人が参加した。
 集会では、「緊急事態改憲のねらい〜改憲発議を許さないために」と題して長岡徹・関西学院大学名誉教授が講演した。
 長岡さんは、4月10日に発表された日米首脳会談での共同声明が両国の関係を「グローバル・パートナー」と新たに宣言し、あらゆる地域・課題の領域での協力関係にまで拡大させたことを重大視し、その核である中国の脅威に対する安保・防衛問題に注目。あらためて「岸田大軍拡とは何か」を講演の前半で解説した。
 そこでは、軍拡の柱として、①防衛力の抜本的強化、②米軍との協力の深化=統合など4点をあげてそれぞれの内容を説明。①については、スタンドオフミサイルに示されるような敵基地攻撃能力の保有、防衛予算のGNP比2%への拡大、自衛隊と米軍の使用のための既存の空港・港湾の整備など日本列島全体の基地化などを指摘。②については、自衛隊に「統合指令部」を創設し、自衛隊と米軍の指揮統制の連携の強化をはかる問題を指摘した。
 そして、明らかに憲法との矛盾が拡大し、自衛隊の地位の明文化の要求など改憲につながっていくとし、後半では、衆院憲法審査会で議論になっている「議員任期延長改憲」について解説。これは大震災などを口実に、「戦時」を憲法上認めさせる議論であり、「緊急事態改憲」だと批判、この眼目は憲法に「戦時」を持ち込むことだと断じた。