新社会兵庫ナウ

おんなの目(2024年5月22日号)
筋トレ大好きだった純ちゃん

2024/05/22
 私の親愛なる筋トレ友だった福田純子さんが残念で悲しいことに今年2月、81歳で急逝されました。
 福田さんはこのコーナーに毎年自分の筋トレメニューを紹介していた方です。先月偲ぶ会が行われましたが、彼女の幅広い活動、趣味、そして人柄からたくさんの参列者で会場はいっぱいに。私だけでなくみなさん、彼女の突然の死は受け入れ難く、とても悲しいのですが、彼女らしく明るい偲ぶ会で時々笑いもありました。それは、生前いろいろプチドジがあったのですが憎めないかわいい方で、純子さんの字のごとくとても純粋な方だったからです。
 彼女となぜ筋トレ友だったかと言うと、お互いに日々筋トレを頑張っていた仲間だったからです。彼女とはよく会議で一緒になることがあったのですが、帰りはいつもトレーニング談義をしながら県庁前の事務所から三宮まで歩いていました。彼女も私も地域でボランティアで「体操」を教えたり、自身も体力作りのためにリハビリ室やジムなどで筋トレや運動をやっていたので話が尽きませんでした。私にとっては彼女のように80歳を過ぎても元気で健脚に歩けるのが目標でした。
 彼女が筋トレを頑張っていた大きな理由は、以前に腰痛がひどくなり、医者からは手術を勧められたのですが、手術が嫌で筋肉をつけて治すと決めたからでした。何年もかかって治したのですが、それをずっと続けていました。続けていないと筋力が衰えてまた元に戻ってしまうからです。
 私自身は一昨年6月に思わぬことにガンが見つかり、幸いにも手術がうまくいき、おかげさまで今は元気になっていますが、10時間もかかった手術に耐えられたのも、また周りに驚かれるぐらい回復力があったのも、「体力」があったからでした。まさかこんなことに役に立つとは夢にも思っていませんでした(笑)。体力の回復はまだ6〜7割程度ですが、長い間休んでいたスポーツジムにも昨年11月から復活できました。もう復活は無理だろうと思っていただけに、汗をかけたときは本当にうれしかったです。大病を患っていろんなことに気が付かされましたが、なにはともあれ、やっぱり「元気」が一番ということに。
 彼女は聞き上手な方でした。歩きながらいつも私のグチをよく聞いてくれました。優しく反応してくださるので、私などはついつい自分のことばかりしゃべってしまって……。三ノ宮駅に着いてもまだしゃべり足りなくて、またそこで20分ぐらい聞いてもらってということが度々でした。今思えば、会議が終わって疲れているのに早く帰りたかっただろうな……。今ごろになってですがゴメンナサイ。でも私は何度も心を助けられました。
 純ちゃん!筋トレ談義ができないのは寂しくなったけど、先輩を目標にして頑張るので、さぼっていたらお空からニコニコしながら「ファイト!」と声をかけてネ。
(新原三恵子)