新社会兵庫ナウ

水脈(2024年1月24日号)

2024/01/24
 いまや自民党は不正な政治のカネの塊である。派閥を禁止せよという幻想に近い声も聞く。しかし、派閥を生む仕組みと政治の犯罪的カネは結びついている▼長い間、自民党の派閥に良からぬ犯罪的政治資金はつきものであった。しかし、わずかに「希望的なもの」を見出すとすれば、派閥はその悪銭を使おうとする「政治的理想」を持っていた▼いまや理想らしき政見を持って国民を引きつけようとする政治家は、自民党には一人もいないだろう▼自民党や政権内で自分の存在感を示そうとすれば「カネ」以外に何がある、とうそぶく政治家ばかりだろう。政治家が強い絆を持って国民と結びつこうとすれば理想を語るしかないが、カネの前に、権力の前に、理想の価値を見出す政治家はいないだろう。カネの前の理想の輝きを感じる自民党はいないだろう▼自民党が信頼を取り戻すことは至難な業かもしれない。自民党の信頼が地に堕ちるのを見て、私たちはいい気持ちになってばかりではいられない。私たちは今こそ働く仲間の絆を取り戻さなければならない▼たとえ私たちの候補者はなくとも、有権者の絆を編み出し、働く仲間の信頼を、次のたたかいの芽を、急いで育てなければならない。