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熊本で総会と視察交流会
全国農業問題連絡会

2023/11/18
【写真説明】有機農業の先進地として知られる熊本県山郡町で開かれた全国農業問題連絡会の総会=11月18日、熊本県

 全国農業問題連絡会の第19回総会・視察交流会が11月18、19日の両日、熊本県内で行われた。全国的に有機農業の先進地として知られる山都町での視察や参加各県の報告・交流を通じて、中山間地農業を守ることや集落営農の育成を基本に、生産者と消費者の交流・連帯、農福連携の促進などの活動方針を確認し、取り組みの強化が誓い合われた。
 50年前から有機農業に取り組んできた内田啓介さん(みさと土といのちの協同農園)は、「私たちの有機農業運動は戦前からの農民組合や労働運動、水平社運動に連なる当事者運動である」とし、「土といのちとくらしを変えていくことが大切」と強調した。
 交流・討論では、「柑橘畑が雑木林になるなど瀬戸内の風景が変わった」(広島)、「会員がつくった野菜を持ち寄り、週1回開いている事務所前での朝市が好評」(熊本)などの報告が続いた。
 総会では、農業の現状について「20年後には、基幹的農業従事者が30万人程度まで減少すると予測されるなど消滅の危機にある」ことを認識したうえで、家族農業の育成と個別所得補償制度の復活、新規就農支援金制度の拡充、農協の民主化などに取り組むことを確認し、第20回総会・視察交流会は長野県で開き、新規就農者との交流を中心に行うことを決めた。
会長には千葉の秋鹿好生さん、副会長に兵庫の阪東進さんを新たに選出した。
 総会後は、社民党の大椿ゆうこ参議院議員が国会報告を行った。
(鍋島)