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コロナに便乗して不当解雇
武庫川ユニオンが撤回を求め抗議行動

2020/05/26
大阪市内で行われた抗議行動にはひょうごユニオンに集結する他の地域ユニオンの仲間も応援にかけつけた=4月22日 大阪市

 人材派遣とアウトソーシングの株式会社新日本(大阪市北区西天満)は、派遣スタッフを管理する社員Aさん(武庫川ユニオン組合員)に社員証や名刺を渡さず、経費精算もせず、一時金を差別するなど、いじめを行ってきた。ユニオンとの団体交渉でも会社の交渉担当者は「私は伝書鳩です」というような不誠実な態度を繰り返すとともに、Aさんに対して「ユニオンを脱退したら本社に戻す」などの脱退行為も行っていた。
 Aさんが派遣スタッフとして現場で働くことになり、現場管理者のBさんが会社にAさんとの問題を解決するよう要請し、会社は了解した。ところが、会社はまったく解決しようとしないために、Bさんが本社に出向いて抗議をしたところ、会社は暴力事件をでっちあげ、Bさんを出勤停止処分にした。
 Bさんもユニオンに加入し交渉を行ったが、暴力事件の事実を示す証拠もなく、出勤停止期間も示さず、懲戒処分の手続きについても説明せず、ユニオンが暴言を吐いたとして席を立ち、その後は交渉を拒否してきた。
 そこで2月21日、Aさんへの一時金差別と脱退強要、Bさんへの不当処分問題での団体交渉を拒否したことについて、大阪府労働委員会に不当労働行為の救済申立を行った
 3月27日、府労委で第1回調査期日が開かれた直後の3月31日、会社は突然2人に対してコロナで業務が減少したとの理由で解雇を通告してきた。組合員らが働いている現場では業務が減少した事実はなく、明らかに組合つぶしを目的としたコロナ便乗解雇だ。
 武庫川ユニオンは4月22日、ひょうごユニオンの仲間の支援も得て、新日本に対する抗議行動を行った。2人は地位確認等の裁判も提訴し、争議は本格化する。ご支援をお願いしたい。(塚原)