トピックス

介護保険の大改悪を許すな
7団体の結集で「兵庫の会」結成

2023/10/06
【写真説明】会の結成にあたり準備会を代表してあいさつする山粼貢・熟年者ユニオン会長=10月6日、神戸市中央区
 
 介護保険制度の大きな改悪案が今年末に策定されようとしているなか、熟年者ユニオンの呼びかけで結成に向けた2回の準備会を経て、「史上最悪の介護保険改定に反対する兵庫の会」(略称=介護保険の改悪に反対する兵庫の会)結成のつどいが10月6日、神戸市内で開かれた。つどいでは、準備会代表のあいさつ、介護保険制度の改悪をめぐる情勢の報告、会の結成と活動方針案の提案、「介護保険とは何か」という問題提起、それらを受けての参加者による質疑討論、3団体からの取り組み報告などが行われ、今後は街頭宣伝や要請署名に全力を上げて取り組むことが確認された。
 
 集いの冒頭、準備会を代表して呼びかけ団体である熟年者ユニオンの山粼貢会長があいさつ。「一昨年には高齢者医療保険の窓口負担2割への引き上げ反対運動を精一杯取り組んだが、今回は介護保険の大きな改悪に反対の声を上げていく。提案する活動の3つの指標にもとづき活動を強めていこう」と訴えた。
 結成された「兵庫の会」には、熟年者ユニオン、安心と笑顔の社会保障ネットワーク(略称=安心ネット)、アイ女性会議ひょうご、ろっこう医療生協、自治体退職者会兵庫県本部、憲法を生かす会・ひょうごネット、ひょうごユニオンの7団体が結集した。
 会結成と活動方針案の提案では、会の名称、役員体制、活動の3つの指標、街頭宣伝や署名活動(1万筆を目標に)、自治体への申入れや議会への陳情、会のニュースの発行などの取り組みが示された。
 確認された3つの指標は、①保険料の引き上げと利用者2割負担の基準の改悪に反対しよう、②要介護1、2の介護保険からの切り離しは許さない、③介護職員の賃金、処遇の改善を実現しよう、の3点。
 参加者による質疑討論では、「介護保険の利用者や家族の大変な実態をもっと前面に出すべきだ」「宣伝ビラの字はもっと大きく、文章もよりコンパクトにして読みやすいものにならないか」「大軍拡のなか軍事費を削って社会保障に回せという主張を鮮明に打ち出してほしい」「地域では助け合いの名目で住民主体の『ちょいサポート』へのボランティアがなかば強要されている」など多くの意見が出された。
 最後に、熟年者ユニオン、安心ネット、神戸ワーカーズユニオン垂水支部の3つの団体から、介護保険の利用者や介護労働者の労働条件・労働環境などにかかわるそれぞれの取り組みが報告され、今後の活動への決意が表明された。
 役員体制は、会長に山粼貢さん(熟年者ユニオン)、事務局長に菊地憲之さん(安心ネット)、事務局次長に加納功さん(熟年者ユニオン)らのほか運営委員には会に結集した団体などから選出された。
(菊地)