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落語と講演で考えた介護保険の改悪問題
第8回東灘憲法カフェ

2023/09/29
 「介護保険制度の改悪―来年4月からどう変わる?」をテーマに、憲法を生かす会・東灘とろっこう医療生協共催の第8回東灘憲法カフェが9月29日、横屋会館で開かれ、32人が参加した。
 講師は、菊地真千子さん。菊地さんは5年前までろっこう医療生協で訪問介護ヘルパーを担っており、長い間、実母の介護にも携わっていた。
 カフェの前段は落語の一席。都亭アロハこと菊地さんが介護をネタにした創作落語を披露し、会場ではひっきりなしに笑いが起きた。
 落語のあと、菊地さんが引き続き介護保険制度のしくみについて解説。
 いま、要介護の認定者は全国で700万人もいて、家族や身近な人を含めれば無関係な人はいないだろう。2000年に施行された介護保険制度は3年ごとに見直しがされ、2024年4月に7回目の大きな改訂が行われようとしているが、その中身は負担増の目白押しである。
 菊地さんは、憲法と乖離した介護の実態、利用者負担の原則2割化、要介護1、2を保険本体ではなく、おまけとする「総合事業」化の動き、ケアプランの有料化など、改悪されようとする内容を次々と紹介した。
 また、求人倍率は15倍ながら非正規・低賃金ゆえに新しい人が来ないことや、10〜20人を1人で介護している過酷な職場実態も報告された。
 講演のあとは、介護保険の仕組みが一般にはわかりにくいことや、改悪に反対する方法など質問や意見が出された。
(岡)
【写真説明】落語でも介護の問題を訴えた菊地真千子さん=9月29日、神戸東灘区