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伊藤野枝を偲ぶ講演会
評伝の著者・堀和恵さんが講演
大逆事件を明らかにする兵庫の会が開催

2023/09/02
【写真説明】虐殺から100年の年に開かれた講演会には全国から参加者もがあった=9月2日、神戸市灘区
 
 「大逆事件を明らかにする兵庫の会」主催の講演会「伊藤野枝を偲んで」が9月2日、神戸市灘区の神戸学生青年センターで開かれ、伊藤野枝を偲ぶ学習・交流が行われた。
 今年は多数の被災者をだし、朝鮮人・中国人の大量虐殺事件を引き起こした関東大震災から100年。全国各地で追悼行事が行われている。福岡では「伊藤野枝100年」ということでさまざまな取り組みが行われており、「兵庫の会」主催の講演会もその一環。また、全国各地では森達也監督の映画「福田村事件」の上映も広がっている。
 伊藤野枝は、震災直後に大杉栄と6歳の甥宗一とともに、朝鮮人や中国人、そして社会主義者に対する異常ともいうべき敵がい心・嫌悪感をもっていた甘粕正彦憲兵大尉らによって扼殺された。
 講師の堀和恵さんからは、大逆事件で刑死した管野須賀子と伊藤野枝に共通する権力者に臆さない姿勢、そして『青鞜』での活動や青山菊枝(のちの山川菊枝)との廃娼論争、そして日本のフェミニズム運動の先駆け、さらにエマ・ゴールドの「自由母権」とのかかわりなどについて講演を受けた。
 なお、伊藤野枝について詳しく知りたい方は、『評伝 伊藤野枝』(堀和恵著/郁朋社)をお読みください。
(津野)