新社会兵庫ナウ
水脈(2023年8月30日号)
2023/08/30
岸田政権の政治姿勢。「聞く力」とは聞き流す力のことだと、すでに誰もが知るところだが、それは納得できる方針を目指した議論・検討ができないことの証明だ▼政権の座に長くあるためには「広島」を利用し核抑止力を正当化することも厭わない。保守層の支持を得るために安倍元総理の遺志・憲法改悪を実現する意欲を見せる。米国から兵器を爆買いし、台湾有事に備えて「共に戦う」覚悟があるし、旧統一教会がらみの疑惑は時の過ぎるのを待てばよい。原発再稼働も、汚染水放出も、将来の安全よりとりあえず最廉価で処理したい▼国会は、いつ解散すれば選挙に勝てるかを計る機会と考えているのだろう。内閣改造で目先を変え支持率を回復させるつもりなら、政権の身内に大甘、スキャンダル続出の側近政治もある意味、納得だ。わかりやすい「トカゲのしっぽ」に使える▼科学技術・イノベーション、デジタル田園都市国家構想、カーボンニュートラル実現、孤独・孤立対策、少子化対策、所得向上の「賃上げ」、家計の資産形成支援等々が並ぶ新しい資本主義の骨太政策▼暑さで疲れ切った8月が終わる。こんな政治では幸せになれない。将来のために気合を入れ直し政治変革を求めよう。