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おんなの目(2023年7月26日号)
I(アイ)女性会議の60年余の活動
2023/07/26
I(アイ)女性会議は60年安保闘争後の1962年に結成され(結成時は日本婦人会議)、女性の解放、平和と民主主義、憲法を守るために女性の力を結集しようとつくられた団体です。
兵庫県本部のスタートも同時期だったようで、兵庫県本部では故今村延子さんが長く専従者で色々とご指導をいただき、1977年に須磨でも支部づくりに取り組みました。他支部の所属会員、国労家族会、労組役員など20人余りに呼びかけ、支部を結成。当時、私は育児休職中で、3歳と5カ月余りの子どもを連れて参加したことを覚えています。毎月例会を会員宅持ち回りで開催し、『女のしんぶん』を読み合せ、職場や地域の問題で交流。活動には子ども連れも多く、大きい子が小さい子をみてくれるなど賑やかでした。当時、合成洗剤による赤潮や奇形魚の環境問題から「せっけん運動」があり、せっけんの販売は財政づくりとしても大事な運動で、配達のために運転免許を取得しました。「アースディinすま」と称した講演会では、原発、海洋汚染、ゴミ問題をテーマに数回取り組みました。平和の問題では、夏休みに親子参加型で戦争に関係した絵本や写真集などを展示し講演会とセットするなど、今から思えば支部でも多くの取り組みをよくやったものだと思います。
各支部が様々な運動に取り組む中、県本部は「よい保育所をつくる会」「在宅介護ネットワーク」など社会保障制度の改善を求める運動を進め、「働く女性の交流集会」実行委員会にも参加しました。
毎年12月8日前後に開催している「平和のつどい」は、「歴史の歪曲は許さない」と題して『日本軍慰安婦問題』を当時朝日新聞記者の松井やよりさんを講師に招き、戦争における女性の人権と加害の責任、慰安婦問題は無かったことにしようとする動きについて学習したのが始まりです。「平和のつどい」は、コロナ禍からはオンライン配信ができるまでになりました。
また、年4回発行の「ウーマンズカレント」(機関誌)はテーマを決め、会員だけでなく様々な方に寄稿していただいていますが、編集会議での議論は本当に勉強になります。
このような活動を50年近く続けていますが、男女平等社会はまだまだ道遠しです。ジェンダーギャップ順位では、今年は146か国中なんと125位です。賃金格差、経済・政治分野での政策決定ポストに女性が少なすぎるためです。諸外国はどんどん改善策を実現させているのに、日本政府の対応には怒り心頭です。根底には「家父長制」が基本としてあり、経済政策や社会保障費削減策として女性に家庭責任を押しつけている現状で、言葉だけの「女性活躍」では順位も上がるはずがありません。
会員の髪も白い物が増えましたが、次世代のためにも元気に活動したいと思います。
(加納花枝)
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兵庫県本部のスタートも同時期だったようで、兵庫県本部では故今村延子さんが長く専従者で色々とご指導をいただき、1977年に須磨でも支部づくりに取り組みました。他支部の所属会員、国労家族会、労組役員など20人余りに呼びかけ、支部を結成。当時、私は育児休職中で、3歳と5カ月余りの子どもを連れて参加したことを覚えています。毎月例会を会員宅持ち回りで開催し、『女のしんぶん』を読み合せ、職場や地域の問題で交流。活動には子ども連れも多く、大きい子が小さい子をみてくれるなど賑やかでした。当時、合成洗剤による赤潮や奇形魚の環境問題から「せっけん運動」があり、せっけんの販売は財政づくりとしても大事な運動で、配達のために運転免許を取得しました。「アースディinすま」と称した講演会では、原発、海洋汚染、ゴミ問題をテーマに数回取り組みました。平和の問題では、夏休みに親子参加型で戦争に関係した絵本や写真集などを展示し講演会とセットするなど、今から思えば支部でも多くの取り組みをよくやったものだと思います。
各支部が様々な運動に取り組む中、県本部は「よい保育所をつくる会」「在宅介護ネットワーク」など社会保障制度の改善を求める運動を進め、「働く女性の交流集会」実行委員会にも参加しました。
毎年12月8日前後に開催している「平和のつどい」は、「歴史の歪曲は許さない」と題して『日本軍慰安婦問題』を当時朝日新聞記者の松井やよりさんを講師に招き、戦争における女性の人権と加害の責任、慰安婦問題は無かったことにしようとする動きについて学習したのが始まりです。「平和のつどい」は、コロナ禍からはオンライン配信ができるまでになりました。
また、年4回発行の「ウーマンズカレント」(機関誌)はテーマを決め、会員だけでなく様々な方に寄稿していただいていますが、編集会議での議論は本当に勉強になります。
このような活動を50年近く続けていますが、男女平等社会はまだまだ道遠しです。ジェンダーギャップ順位では、今年は146か国中なんと125位です。賃金格差、経済・政治分野での政策決定ポストに女性が少なすぎるためです。諸外国はどんどん改善策を実現させているのに、日本政府の対応には怒り心頭です。根底には「家父長制」が基本としてあり、経済政策や社会保障費削減策として女性に家庭責任を押しつけている現状で、言葉だけの「女性活躍」では順位も上がるはずがありません。
会員の髪も白い物が増えましたが、次世代のためにも元気に活動したいと思います。