新社会兵庫ナウ

地域ユニオンあちこちあれこれ411
小さな取り組みでもあせらず、ゆっくりと

2023/06/14
但馬ユニオンでは「辺野古新基地建設の断念を」の署名活動の取り組みを決定した。1人5筆が目標。しかも、署名は自署しかダメ。私はすでに退職しているため、職場で頼める人はいなく、頼めるのは地域しかない。
2年前に取り組んだ「75歳以上医療費の窓口2割負担反対」の時、1軒で夫婦2人の署名をご主人に書いてもらったことがある。その時に言われたのは、「私は2割でもいいが、署名はしてあげる」ということだった。何故かと尋ねると、「自分はデイサービスを利用しているが、1割の支払いをして、たくさんの薬や湿布を持参してきて皆に配っている人をたくさん見てきた。そういうことをやめさせるために2割にしたらいい」とのことだった。
 私の住む地域は23軒で、2021年に組長を担ったのが唯一の接点であり、普段のあいさつはするが、それだけの付合いだ。しかも、私の年齢より上の人が23人もいて、お宅に伺って話を聞くのも一苦労である。
 訪問する時間帯の基本は昼前と夕方で、その時間帯に訪ねてまず面談を行う。あいさつから始まって体の調子(年配の人にはこれが大事)を伺い、本題に入っていくが、耳の遠い人が多く、何回も話をしなければならない。それでも、戦争に対しては、署名を断られた人も含めて反対の意志表示がされた。1日に1人か2人しか会えないが、会えない日もある。そんなことを繰り返し、22軒全てに依頼した。でも署名してくれたのは3人である。まだ残りがあるため、もう一度回り始めた。1回目に断られた家にも訪問をし、署名してくれた人もいた。何日間も行かないと相手は私の依頼を忘れてしまう。結局、こちらが諦めたとして、取り組みは終わってしまう。
 最終的には私と妻を入れて10筆の署名が集まったが、1か月半、毎日時間をかけて集めたので、自分としてはすごくよくやったと思える。
 今後も小さな取り組みではあるが、あせらず、ゆっくりと一歩ずつ前へ進んでいきたい。
 和田誠豪(但馬ユニオン副委員長)