新社会兵庫ナウ

水脈(2023年1月18日号)

2023/01/18
元旦恒例の新春ウォーク。夜明け前からの3時間半は歩数計によると16・5㎞、2万3500歩。去年よりは疲れた、と感じるのは歳のせいか▼さて、暮れの16日、政府は安保関連3文書を閣議決定した。安倍政権が強行した集団的自衛権の行使の容認など、この間進められてきた戦後防衛政策の大転換を政府の文書が追認した格好だ。理屈をいえば必然的に先制攻撃につながる国際法違反の「反撃能力」という名の敵基地攻撃能力の保有、世界第3位の軍事国家に道を拓く防衛費GDP比2%化。われわれは必ずしも「専守防衛」論を是認するものではないが、自民党が憲法違反の言い訳にしてきた理屈も完全に取っ払った岸田政権は、もはや底が抜けたというしかない。ただ、この安保・防衛政策の大転換を前に抗議デモ一つないわが陣営も自己批判ものか▼12月23日、政府は総額114兆円超、防衛費は対前年当初予算比26・4%増の6兆8千億円の来年度予算の政府原案を決めたが、防衛費の財源について増税か、国債か、さまざまに議論がある中で、岸田首相は「財源がないからできないとの立場はとらない」と言い切った。この言葉、国民生活にとって切実な福祉・教育などの分野で言えば支持率は回復するのに。