宗佐厄神八幡神社(加古川市)
 毎年2月18、19の両日、播磨3大祭の一つとされ、播磨路の春を告げる祭として、厄神大祭が賑わう。境内には露店や植木市が立ち並び、全国各地から30数万人の厄神祈願の参拝者でごった返す。この大祭の時にここを訪れたのは随分と昔のことで、おどろおどろしい看板の懸った見世物小屋が出ていたこととともに思い出す。
 普段は訪れる人もほとんどなく、森閑としている。境内に上がる石段の両側はうっそうと樹木が生い茂り、木漏れ日の当たる部分だけが生き生きと輝いている。野鳥のさえずりに混じって、片側の竹林で、時折カタッと竹の裂ける如き音が響き渡る。大きな鴉が枝渡りする度に、その音で思わずドキッとさせられる。
 由緒書きによれば、祭神は品陀別命外二神で、天平勝宝年間に孝謙天皇の御願所として建立された。和気清麻呂が皇位をうかがう僧道鏡の野望を挫くため宇佐八幡宮に下向の途中、当神社境内で道鏡の追手に追いつかれ、あわやというその時、当山より一頭の巨猪が飛び出してきて、追手をことごとく蹴散らし、難を逃れた清麻呂は無事大任を果たした。これより厄神の大神様と崇拝されるようになり、俗に「宗佐の厄神さん」と呼ばれるようになった。