- 石龕寺(丹波市山南町)
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西脇から福知山へと向かう国道175号を北上して黒田庄から山南町に入ったすぐを山裾に折れ入り辿ると聖徳太子開創と伝えられ、もみじの寺、足利氏の寺、仁王像の寺などと呼ばれる高野山真言宗の寺、石龕寺(せきがんじ)がある。
室町時代、足利尊氏の帰依を受け、足利2代将軍義詮が一時逗留した所で、紅葉のきれいな11月第3日曜日の紅葉祭りでは伝統の護摩法要と共に足利氏を偲ぶ多彩な行事が行われる。錫杖を手に法螺を吹きながら、多くの修験者が険しい山に入って行く光景や、色鮮やかな時代衣装で着飾った女たちの行列は美しい。境内入口の仁王門の仁王像は仏師定慶の名作で国の重要文化財に指定されている。
ここは紅葉の名所だが、新緑の若葉の頃もまた良く、山門から本堂の毘沙門堂への境内は緑滴る樹木に覆われて森閑としてある。本堂脇の奥の院への山道を20分ほど登ると鐘楼堂があり、電気仕掛けで撞木が動いて鐘を撞き自動的に時を告げる装置がついている。そばにこの寺の発祥である石窟があり、毘沙門天が祀られ、近くに足利将軍屋敷跡が残る。さらに尾根筋を辿れば山号の岩屋山山頂(506m)に至る。
(嶋谷)
2017年4月25日号
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