兵庫県公館 (神戸市中央区)
 兵庫県庁のすぐ南にあるルネサンス風の優美なこの公館(旧兵庫県庁舎)を通りすがりに見てはいたが館内に入るのは初めて。建物はロの字型をなし、地上3階、地下2階の鉄筋コンクリート造りで、県の重要な公式行事に使用される迎賓館と県政の歩みを展示する県政資料館とで構成。北玄関を入るとそこが2階で県政資料館となっていて、県政の歩みを示す資料や県の自然や産業などが紹介されている。小磯良平や金山平蔵、東山魁夷、横尾忠則など県にゆかりの芸術家の作品が多数展示されているが、平日のためか観られず残念。
 この公館は、1902(明治35)年、当時舞子で療養していた日本の代表的建築家・山口半六が兵庫県本庁舎として設計し建造された。神戸空襲で外壁以外の全てを焼失するなどしたため改修を繰り返したが約80年にわたり県庁庁舎として使用された。その後は外装、内装ともに細部に至るまで竣工時の姿に復元されて、「兵庫県公館」と名前を変えて一般公開されている。
 1948年には文部省の民族学校閉鎖命令に反対する在日朝鮮人たちが激しく抵抗闘争を繰り広げた阪神教育闘争の舞台となった。迎賓館は土曜のみの公開。

(嶋谷)
2016年9月13日号