- 旧波門崎燈籠堂 (明石市)
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かつて淡路島・岩屋との間にたこフェリーが就航して賑わっていた明石港も、今は明石海峡大橋ができて随分と淋しい港になってしまったが、その港の入口に江戸時代の初めに造られた石造りの灯台が残されている。
第5代明石藩主・松平忠国によって築かれたといわれ、現存する旧灯台のうち、設置年代は日本で2番目に古く、また石造りでは最古を誇り、国の登録有形文化財に登録されている歴史遺産。延石の上に花崗岩の石垣を袴腰状に組み、その上にコンクリート製の燈籠部がのり、屋根は4隅が反り上がった傘型をなし、その上部に台を設けて電気照明器具が取り付けられていたようで、その痕跡が残る。9bほどの高さを持ち、緑色の光を常に出す白灯台であった。
光源は油からガス、電気と変わり、上部の笠部分も木製から現存するコンクリート製へと改造され、戦後のしばらくまで明石港を出入りする際の船の澪であったが、新たに築かれた防波堤に新灯台ができて役割を終えた。今は金網のフェンスで囲われて保存されていて、海峡に面した明石のランドマークとして市民に親しまれている。(嶋谷)2016年4月26日号