コヤノ美術館・西脇館 (西脇市市原町)
 西脇市役所から車で425号線を多可町方面へ約15分走ると、旧国鉄鍛冶屋線の市原駅前に着く。美術館は、今は記念館になっている駅舎の裏手にある。
 鍛冶屋線の建設や西脇商業銀行の立上げに私財を投じた豪農・藤井滋吉氏の館を修復して2008年に開館。今年7月に国登録有形文化財に指定された。約3千uの敷地に明治23年建築の母屋、大正期建設のモダンな洋館、昭和初期に建設された離れや土蔵などが連なっている。
 いまでは珍しい材木を使っていることや重厚なデザインの欄間などに贅を尽くした豪農の暮らしぶりを窺うことができる。
 館長の小谷野達雄氏は、塀や窓の頑丈なことや秘密の階段と隠し部屋の存在などに触れ、「百姓一揆などを恐れてのことだろう」と解説する。
 同館では、年ごとにテーマを決めて特別展を開催している。展示品は1千点前後に及ぶが、その大半は小谷野館長蒐集の美術品や民芸品という。
★西脇市市原町139 電話06―6358―6358(大阪本館)。JR西脇駅からコミュニティバスで市原駅記念館下車すぐ。開館は10時から17時。月曜〜金曜休館。入館料800円。
写真:地元の農家の館を修復して2008年に開館した美術館は今年7月に国登録有形文化財に指定された
2015年8月18号