戦没した船と海員の資料館(神戸市中央区海岸通)
 戦争や平和をテーマにした資料館は全国で1,000カ所を超える。それらのほとんどは、戦争犠牲者の遺族など民間の手で収集された史・資料が基礎となっている。
 この資料館には、7,250隻の戦没した船舶の模型や写真、絵画、一般汽船や漁船の別、トン数、戦没した場所と犠牲者数など、事細かな資料がそろっている。これらの多くは、「戦没船を記録する会」(東京)が収集した。展示資料によれば、兵員や武器、弾薬、そして帰還する軍人や民間人の輸送に従事した徴用船戦没の9割が空爆や蝕雷によるもの。犠牲者は23万余に達しているが、うち海員と民間人が12万人を占めている。
 70年後の今も、犠牲となった親族から最後に乗った船を知りたいなどの問い合わせが続いている。来訪者からは「戦争を船の視点で考えることがなかったので、貴重な経験ができた」「戦争は輸送船や病院船も関係なく人命を簡単に奪うのですね」などの感想が寄せられている。
★神戸市中央区海岸通3‐1‐6 全日本海員組合関西地方支部内 電話078‐331-7588。JR・阪神元町駅から南西へ10分。開館は10時から17時。土・日・祝休館。無料。
写真:7250隻の戦没した船舶の模型や写真、絵画、トン数、戦没した場所や犠牲者数等の資料がそろう
2015年4月28日号