六甲高山植物園 (神戸市灘区六甲山町)
 植物学の第一人者、牧野富太郎博士の指導で1933年に開園した。70年を超える歴史のなかで、海抜865b、北海道南部の平均気温9度と同じという自然の条件を生かして1500種以上を育ててきた。
 高山植物や寒冷地植物を中心に、湿性植物区、樹林区、ロックガーデン、マルハインハウスなど展示区域ごとの展示でわかりやすい。また、運悪く現物を見ることができない場合は、映像館で四季を通じてすべての花々を鑑賞できる。
 今の時期は、この植物園の一押しともいえるクリンソウが咲き誇っている。1本の茎に輪状に複数の花を次々につけることから、寺塔の九輪になぞらえて命名された。濃淡鮮やかなピンクの花が一帯を埋め尽くす光景は壮観だ。6月になるとクロユリや高山植物の女王コマクサなどが開花する。六甲で再発見されたシチダンカ(八重咲のヤマアジサイ)も見ものだ。
★神戸市灘区六甲山町北六甲4512―150
電話078-891-1247。市バス16系統阪神御影・JR六甲道・阪急六甲から六甲ケーブル→山上駅から山上バスで高山植物園下車すぐ。開館は10時〜17時。木曜休館。入場料=一般620円。
写真:6月にはクロユリやコマクサなどの高山植物やシチダンカが楽しめる六甲山高山植物園
2014年5月20日号