御坂サイフォン橋 (三木市志染町)
 三木市街から三木三田線で東へ5キロほどで志染(しじみ)町御坂(みさか)。そこの御坂神社のすぐ近くに県道と並行して流れる志染川にアーチ状の御坂サイフォン橋(眼鏡橋)が架かっている。川岸に下りると竹林と緑の木々を背景にエキゾチックで魅力的なこの橋が眺められる。手前にコンクリート製、奥に石造りの橋が並んで架かっているのだが、重なっているので一つの橋のように見える。
 この眼鏡橋の全長は54m、全高12mで、この橋の上を導水管が通っている。神戸市北区淡河(おうご)町の淡河川から引かれた淡河疎水は、途中28カ所もの隧道を経て加古郡稲美町を中心とする稲美野台地に流れ込むもので、総延長26キロに及び、3年余りかかって1891年(明治24年)に完成した。疎水はこの地で、全長約750mの鋼管内を通り、山からこの橋のある谷を渡って向かいの山へと導かれていく。
 イギリス陸軍少尉ヘンリー・S・パーマー氏の設計による日本で最初のサイフォン(噴水管)橋で、山から谷を通って向かいの山へと水を運ぶこの疎水工事は、当時としては画期的な大事業であったという。
(嶋谷)
2014年2月25日号