丹波立杭のぼり窯 (篠山市今田町)
 加東市から篠山市へ「でかんしょ街道」の始まる手前、今田町の「陶の郷(すえのさと)」の案内表示で南に折れて山里に入って行くと、紅葉の山間の四斗谷川沿いに、およそ60軒の丹波焼の窯元が並んでいる。
 瀬戸、常滑、信楽、備前、越前とともに、日本六古窯の一つに数えられている丹波立杭焼。その歴史は古く、平安末期には始まっていたといわれている。ここの「のぼり窯」は全国でもあまり見られない形式で、江戸時代の初めころから導入され、以前の穴窯に比べ陶器を焼く部屋数も多くとれ、窯を焼く効率が格段に上がったそうだ。飾り気のない素朴な味わいのある赤銅色の立杭焼は、飽きの来ない落ち着いた美しさをもっている。
 全山が赤茶色に染まった山裾の路地を巡って行くと、次々と看板を掲げた窯元が続く。また川向うには丹波伝統工芸公園「陶の郷」があり、立杭焼の歴史が紹介されている。陶芸教室もあり、ろくろや絵付けも楽しめる。そこの隣には兵庫陶芸美術館があり、県下各地の陶磁器を中心に、古陶磁から現代陶磁までが幅広く展示されている。毎年10月中旬には陶器まつりで賑わう。
(嶋谷)
2013年12月24日号