神戸市立埋蔵文化センター (神戸市西区糀台)
 埋蔵文化センターは、西神中央公園の緑に埋もれるように佇んでいる。
 ニュータウン建設など、1960年代以降の開発ラッシュに伴い、発掘調査もうなぎ上りに増え続ける。新たな遺跡発見が相次ぎ、必然的に出土物の記録と整理・収蔵・展示といった作業が必要になる。そうした過程の中でこの施設が誕生した。
 五色塚古墳や大歳山遺跡、吉田遺跡、元住吉山遺跡など学術上著名な遺跡をはじめ、市内約1千カ所の遺跡から出土した遺物の調査・研究・整理を行う中心施設の役割を果たしている。
 センターに入ると復元された約160万年前のアケボノゾウが出迎えてくれる。常設展示室には、縄文時代から奈良時代にかけての埴輪や石器などが展示されている。隣接の収蔵展示室には、おびただしいばかりの出土品が収蔵されており圧倒される。
 公園内には、移築された高塚山1号墳の横穴式石室が公開されているほか、灘区桜ヶ丘で発見された銅鐸や埴輪などの模造品が展示されている。
★神戸市西区糀台6丁目西神中央公園内 電話078―992―5203 地下鉄西神中央駅から徒歩5分。開館は10時から17時。月曜休館。入館料=無料。
写真:埴輪などのレプリカが展示されている西神中央公園の一角に展示室が建っている(写真奥)
2013年10月8日号