- 播磨一宮伊和神社 (宍粟市一宮町)
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山崎町から鳥取へと向かう国道29号で一宮町に入って、道の駅「播磨いちのみや」の向かいのこんもりと茂った杜が播磨三大社の一つの播磨一宮伊和神社。鬱蒼と高く茂る杉や桧の木立の参道に一歩踏み込むと、「結界に入った」感じがして身が引き締まる。参道の途中に大きな鳥居があり、さらに神門があって、左に曲がって社殿へと続く。境内は広く、奥行きを感じさせる。入母屋造りの社殿は凛とした風格を持つ。社殿が一般的な南向きでなく北向きに造られているのが珍しい。伝承によると、ここは一夜のうちに杉や桧が生い茂る聖地となり、白鶴2羽が石の上で北向きに眠っていた。それを見て、そこに社殿を北向きに造営したとされる。鶴が眠っていたという石が鶴石として本殿後方にある。
『播磨国風土記』は伊和大神を「出雲の国から来た大神」(大国主命)と記す。古代播磨人は荒ぶる神を鎮め、稲を豊作に導きながら播磨を歩く伊和大神を大国主命と重ねて見たのだろう。伊和大神をまつる伊和族は山間を細々とぬう道を辿って播磨入りしてきたあまり大きくない部族だったと考えられている。神社周辺からは縄文土器や銅鐸が出土している。
(嶋谷)
2013年9月24日号
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