- 闘竜灘 (加東市)
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中国道・滝野社ICから北へ西脇バイパスを約2`、案内標識で西に折れて加古川を渡る橋のすぐ下流に播磨の名勝、闘竜灘がある。川床一面に敷き詰められたような岩盤帯は荒々しく起伏する奇岩・怪岩に阻まれて落差3mの岩間を激流が白い帯となって流れている。
もとは「双龍灘」と呼ばれていたのが、幕末の詩人・梁川星巌がここに遊んだ時、「闘竜灘」と題する漢詩を詠んだことでこの名がつけられたという。河東碧悟桐がここを訪れて「播州寝覚」と題して詠んだ「跳びあへず渦巻く鮎のひねもすなる哉」の句碑も立つ。奥丹波を源に118の支流を集めて東播磨を貫流する播磨の母なる川・加古川は、昔、米や木材をはじめ諸物資輸送の動脈としての役割を果たしていたが、中流にあるこの闘竜灘で通舟は阻まれ、ここが中継基地となって一旦船荷を解いて荷物の積み替えが行われていたという。近くの滝野歴史民俗資料館に加古川流域の舟運についての資料が展示されている。
5月1日には、全国で一番早く鮎漁が解禁となる。鮎の習性を利用した「筧どり」はここ独特の漁法で、流れの端に木組みの水路がしかけられている。(嶋谷)2012年10月23日号