鶴林寺宝物館 (加古川市加古川町)
 聖徳太子開祖寺の一つである鶴林寺は、「西の法隆寺」と称される。広い境内には国宝の本堂や太子堂などが点在している。本堂脇の袴腰造りの鐘楼に吊るされている朝鮮鐘「青銅梵鐘」は、高句麗中期のものとされるが、なぜここにあるのか解明されていない。
 宝物館は、この鐘楼の奥まったところにある。「あいたた観音」として知られる聖観音立像、釈迦三尊像、十一面観音などの彫像、聖徳太子絵伝、慈恵大師像等の画幅、国宝太子堂内壁画の赤外線写真パネル、織田信長や豊臣秀吉の書状、清盛直筆とされる般若心境の巻紙など、鶴林寺の歴史を物語る収蔵品2百点がある。このうち20点が重文指定。
 白鳳時代の典型的な作品という金銅聖観音像は、高さ83センチ、細身・扁平で清純・華麗ささえ感じさせる。右に少し腰をひねったすらりとした立ち姿は気高く美しい。かつて同寺を訪れた五木寛之は「作者不明の作品が1300年のときを経て、今なお輝いている。これこそが名品」と絶賛した。
★加古川市加古川町北在家424 電話079‐454‐7053。JR加古川駅から、かこバスで8分。開館は9時から16時30分。休館日なし。拝観料500円。
写真:「西の法隆寺」とも称される鶴林寺の歴史を物語る約200点の収蔵品があ宝物館
 
2012年6月26日号