斑鳩寺 (揖保郡太子町)
 「はんきゅうじ」とも言うようだが、聖徳太子ゆかりの寺であり、寺のある地名「鵤」(いかるが)からして「いかるがでら」の方が馴染む。姫路市の西隣の太子町の国道2号線から1本中に入った所にある天台宗の寺院で、地元では「お太子さん」として広く信仰を集め、新西国三十三箇所第32番札所となっている。
 聖徳太子が推古天皇に法華経を講義した褒美にこの地の水田が下賜され、斑鳩荘と命名して伽藍を建立したのが始まりと伝えられる。室町時代の後期、戦禍の中で焼失してしまったものを徐々に再建してきたそうだ。
 山門の前に車を停めて境内に入ると、さすがに聖徳太子ゆかりの寺だけあって、境内は広々としていて、正面に本堂(講堂)、右手に三重塔、左手に聖徳殿があり、この聖徳殿の裏側に回って目を引くのが、絵にした奥殿で、法隆寺夢殿を模した八角円堂である。この堂内には本物の髪の毛が植えられた聖徳太子像「直髪の太子」が祀られている。日光・月光菩薩立像、釈迦如来、薬師如来、如意輪観音他、国の重要文化財に指定された様々な時代の特徴を有した仏像がまとめられて存するのも珍しいとか。
(嶋谷)
 
2012年6月12日号