- 龍野城 (たつの市)
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龍野は三方を山に囲まれ、揖保川の清流が心をなごませる静かな龍野藩5万3千石の城下町。武家屋敷や白壁の土蔵が今に残り、落ち着いた町のたたずまいは播磨の小京都と呼ばれている。詩人・三木露風、歌人・矢野勘治、哲学者・三木清ら多くの文化人が出ている。揖保川の清流で育まれたうすくち醤油と手延べそうめんが特産品。
龍野城は室町期に赤松村秀によって標高200b余りの鶏籠山(けいろうざん)の山頂に築かれたとされるが、後に秀吉軍に攻められ、戦わずして城を明け渡す。その後、本多政勝によってその山麓に本格的な平山城が築かれ、信州飯田から入部した脇坂安政が龍野を治めることになり、以来、明治まで10代200年間続いた。明治の廃藩置県により龍野城の建物はすべて競売によって取り壊され、大手門から冠木門に至る中間には裁判所が建てられ今に至る。
1975(昭和50)年から絵図面を参考に復元工事がなされ、城壁、多門櫓、埋門、石垣、本丸御殿、鍜坂門、隅櫓が建築された。
鶏籠山山頂の龍野古城には20分で登れる。さほど広くない山頂の平地に本丸址の標石が侘しく往時をしのばせる。(嶋谷)
2011年12月27日号
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