- 名古山霊苑仏舎利塔 (姫路市)
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名古山霊苑は姫路城の西方1キロのところにあって、なだらかな丘陵全体が墓地公園となっている。姫路市の戦後復興の一環としてこの広大な霊苑は造られ、中央にそびえるドーム型の仏舎利塔の中には、1954年に時のインドのネール首相から日印国民の友好と世界平和を祈念して贈られた仏舎利を納めた厨子の仏舎利殿が安置されている。
仏舎利とは釈迦の遺骨をいうが、釈迦の入滅後、その威徳を慕い近くの8カ国から仏舎利を分譲してほしいと懇請された地元のマルラ人たちがそれぞれの国王に分譲し、それを祀るための塔が建てられていったのが仏舎利の起源だという。後世でもそれに倣ってインド、ビルマ、スリランカ等で多くの塔が建てられている。
霊苑への石段の上り口に宗教分布図を描いた地球儀噴水があるが、「世界中に今も絶えない宗教を巡る戦争で熱くなった地球を少しでも冷やしたい」との願いを込めた放水、とパンフにある。外苑には納骨堂、香炉堂などの堂塔が立ち並び、噴泉園地を巡って四季自然の彩りに富む樹木や草花が植えられ、憩いの場にもなっている。風に揺られて風鐸がカランと鳴った。(嶋谷)2011年6月28日号