史跡・生野銀山と生野銀山ミュージアム (朝来市生野町)
 先ごろ、筑豊炭坑の元鉱夫が描いた「炭坑画」が世界記憶遺産に認定された。狭い坑道で採炭するふんどし姿の男女の労働やガス爆発の惨状をリアルに伝えていて国内よりも海外で高い評価を受けた。
 生野銀山は室町年間(807年)に採掘が始まったとされ、閉山は1973年である。その間、山名、織田など時の権力者が支配し、江戸時代は幕府の天領となり、代官所がおかれ江戸や京都から役人が派遣されて支配・管理され採掘が進んだ。掘り進められた坑道の総延長は350q、深さは880bに達した。いま坑道の一部1000bが観光用に公開され、電動人形などで江戸時代や近代の労働の様子を再現している。また、鉱山の立体模型や鉱石、絵図、絵巻物などの展示もある。
 生野でも他の鉱山や炭坑と同様に、長い歴史のなかで、鉱山一揆や落盤や出水事故、火災などが繰り返されているが、そうした暗部≠ノは蓋がされており、ここでは正確に知ることはできない。
★朝来市生野町小野33―5。電話079‐679‐2010。JR播但線生野駅から路線バスで奥銀谷下車、徒歩5分。開館は9時から17時30分。火曜休館。入館料=一般900円。
写真:かつての坑道の一部分約1kmが観光用に公開されその時代の労働の様子などを再現している
2011年6月14日号